　もう１１月も半ば過ぎとなりました。もう今年も余すところ一ヶ月と十日あまりです。

　昨今の世間を騒がせている事件では、年若い女性が犠牲となる凶悪犯罪が連続しています。　一方では、２年あまりの捜査の結果、逃亡中の犯人が検挙されました。犠牲者のイギリス人である父親とイギリス政府関係者から日本の警察を労う言葉が印象的でした。
　島根県の事件、千葉県の事件も一刻も早い解決を望んでいます。現在、若い娘を持つ親たちの心配は頂点に達しています。
　怨恨と言うには、被害者が年若く理解が及びません。遺体を残忍にもバラバラにするほどの憎悪が、考えつかないのです。その犯罪者の心理とは如何なるものなのでしょうか。
　日本はかつても今も世界中で有数の安全な国だと言われています。しかし、本当に安全なのでしょうか。秋葉原の歩行者天国で行われた無差別殺人は、一方の阻害されたというネットワークで自暴自棄になり、何も間関係のない人の集まる繁華街での凶行でした。実行犯の孤立感を深めた人々と被害者には繋がりがありません。
　この鬱積したストレス社会の片隅で、突然暴走する人間から私たちは如何にして身を守ればよいのでしょうか。そして子ども達にどの様にして身を守る術を教えればよいのでしょうか。
　仏教では、諸悪莫作　修善奉行　自浄其意　是諸仏教という教えがあります。諸々の悪い事をする事なかれ、良いことを積極的に行い、自らの心を清らかにせよ。これが諸々の仏のみ教えである。と言う意味です。これは日常に於いて、心して励めと言う徳目の方向性を簡単に述べたものです。
　これらの事は昔から年配者が、何度も口にし、言い聞かせて来ました。この家庭での素朴な教えは今どこに行ってしまったのでしょうか。