かつて、宗教者は、ことばの魔力を駆使して、人々を絶望の淵から救済し、又あるときには、究極の暴力である「戦争」の大義を提供してきました。

 ホルスト作曲「ジュピター」という曲に歌詞をつけ歌ったのは、歌手の平原綾香です。この楽曲は、新潟中部地震によって故郷から離れて途方に暮れる人々に明日への希望を与えました。それは「我々は決して一人ではない」というメッセージが含まれていたからでしょう。

 1979年カンボジアからタイの国境を越えてきた難民達は、大量の死者を出して絶望のどん底にいました。見知らぬ国からのボランティア達の励ましに、徐々に生きる力を取り戻していった事実を私は実際にこの目で見ています。

 金子みすゞという童謡詩人は、「みんな違って、みんないい」 と歌い、個性の尊重の重要性を掲げました。そこで自己の存在を認められたと感じた人は沢山居たことでしょう。しかし、「ちょっとした違いで」永い間、厳しい差別が行われ、近年では学校の教室で、「イジメ」が横行しました。

これら同じ言葉の持つ二面性を、禅仏教では「活人剣・殺人剣」と申しました。言葉は使いようによっては、人を生かすことも殺すことも出来るという事です。

「ともいき」「共生」という言葉も、かつて日本帝国主義の片棒を担いだ悲しい事実があります。本来の意味は違ったものでした。生物学的には、共存という意味が先攻します。

しかし、この地域は運命共同体として、ともに手を携えて生きてゆこうと願い、実践する集合体として『ともいき倶楽部』の発足を茲に宣言します。 入部手続きはこの番組のリスナーになることです。チャンネルは、FM76.4メガヘルツ、 時間は、毎月第1・第3金曜日の午前9時です。どうぞ、よろしく、お願い致します。

倶楽部オーナー自己紹介

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